神を殺したニーチェ

フリードリヒ・ニーチェ(1844~1900)は、『喜ばしい知』(1882)のなかで、「神を殺した狂人」を描きました。真っ昼間にランタンを灯して「おれたちは神を殺した」と叫ぶ狂人。

ニーチェは「神は死んだ」と言ったニヒリズムの哲学者として有名ですが、神は天寿を全うして自然死したのではなく、「おれたちが殺した」。

人間を殺すことは罪ですが、「神を殺す」とはどんな行為であり、犯罪なのか?

ニーチェは「神の殺害」という抽象的な犯罪を実行したために、みずから発狂しました。そんなアホな・・・しかしそれが事実です。

 

2017年11月3日

呉坊鮟光(ごぼうあんこう)です。今日からブログをはじめます。

しばらく前に小説『のっぺらぼうシンドローム』を文芸社から出版しました。

私は人間の最低と最高、最奥を文章で描きたいと思っています。

この作品の主人公は、極限の体験を生きのびた後、修験道という日本に根づいた宗教にのめりこんで、山の中で生涯を閉じます。

もしも興味を抱かれたら読んでみてください。